穂高岳山行覚書・・3

8月11日の山の日・・登山としての核心の日です。
5時38分に涸沢ヒュッテを出発、涸沢小屋には向かわずにパノラマコースで上って行く。
パノラマコースは岩場で木が生えていないので景色を見ながら登れて、6時には屛風岩から登て来た朝日が見られました。
約1時間でザイテン取り付けに到達。ザイテングラートとは岩の稜線で難所と言われている所で、約1時間半登りきると穂高岳山荘に到着します。ザイテン取り付けで十分に休憩、ストックを折りたたんで収納し、ザックに取り付けていたヘルメットを装着して岩登りに備えます。
ザイテングラートは鎖場やはしご場もありますが、両手でしっかりと岩を掴めばそれほど危険ではありませんでした。
8時前に穂高岳山荘に到着。受付は10時半とのこと、1杯50円で購入したお湯でインスタントコーヒーを入れてゆっくりと休憩、ザックの中の小ザックにファーストエイドセット・ソフトシェル+フリース・スポドリ・ココヘリ発信機を詰める。
ついにこの山行の最難関の奥穂高岳への取り付きです。ザックは置いて、8時半から鎖場・はしご×2・鎖場で切れ立つ岩場を登ると一段落で、あとは登山道を登って奥穂高岳山頂に9時10分に到達しました。これ以上ない快晴の上に見渡す360度の遠くの山にも雲がかかってなくて・・全ての景色が見られました。北は比較的近い槍ヶ岳はもちろん、その左奥に立山の山々。西は笠ヶ岳から遠くの白山。北はふもとの上高地から乗鞍岳御嶽山で、東に回って木曾駒ケ岳などの中央アルプスから南アルプスの側に遠くの富士山から八ヶ岳。東は常念岳・蝶が岳の奥に美ヶ原で、その奥に雲海に浮かぶ浅間山。絶景を楽しんだ後は穂高岳山荘に戻りますが、取り付けの急な下りが一番緊張する所でした。
穂高岳山荘に戻ってから休憩して、涸沢岳山頂を目指す。涸沢岳山頂は岩場ですが急な登りではなく、距離も近いので山メシを楽しむ為に小ザックにガスバーナーセットとお椀でカップ麺とお椀・インスタントのドリップコーヒーとコップ・ソフトシェル・すぽどり・ストック。ヘルメットは脱いでハットを被って、ストックを使う通常の登山スタイルに戻して登りました。
11時15分に山頂に到着して、ガスバーナーでお湯を沸かそうとするも・・着火せず。ライターはファーストエイドセットの中にあって穂高岳山荘前のザックに置いてきて大ピンチ。山頂に居合わせていた方にマッチを借りるもなかなか点かず・・なんとか2本目のマッチで点火できて、お椀カップ麺とコーヒーを楽しむことが出来ました。
12時過ぎに穂高岳山荘の受付をして、ビールに山菜そばで山行の核心を終える。
夕食は17時からで、そのころはガスが出ていたので夕日や星空はあきらめてましたが、19時前から雲がかかりながらも夕陽が幻想的に見えました。19時半を過ぎて残照もきれいでした。星空もキレイで、消灯後の21時過ぎから満天の星を楽しみ、星座をたどって、天の川も見ることが出来ました。
8月12日、夜明け前から景色を観察。ソフトシェルにダウンにフリースを着こむも風があって少し寒いので山荘に入ったり出たりしながら景色を見る。奥穂高岳山頂から御来光を見るために暗い中をヘッドライトが列をなして取り付きを登っていました。夜明けもキレイに見えて、5時からの朝食を食べて、ゆっくりと支度をして6時10分に下り始める。ザイテングラートの下りは慎重に、登の人も多くてすれ違いの為の待ちが何度もあって渋滞もおこりましたが、8時前に涸沢小屋に到着。少し休憩して、本谷橋で休憩し、11時前に横尾山荘に到着。受付は14時からで3時間以上あり、周囲を散策するか迷うが日陰のベンチで横になることにする。お昼は山荘の食堂でカルビ丼+ビール、14時前には山荘の隣の救助隊小屋(?)の観察。
受付をして、ロビー(?)で缶ハイボール売店で買った柿の種、部屋で休んで16時にはお風呂、5時の夕食前には再び救助隊小屋(?)前に。救助隊(?)の方が前を通る登山者に横尾泊りの確認と登山届の有無を聞いていました。18時半から横尾山荘の広間で救助隊(?)の方の講話があるとのことでしたが、17時半の夕食でビールを飲んで18時過ぎに部屋で横になっていると眠ってしまって、19時15分に目覚めたときには講話は終わってました。(><)
8月13日、5時前から山荘前で前穂高のモルゲンロートを見て、5時半から朝食、ゆっくりと支度して6時半に出発。
7時半には徳澤園に到着、みちくさ食堂で名物のコーヒーソフトを頂く。フロントに預けていた手提げ袋に入れた風呂後の着替えとCYO-KARUシューズを受け取る。ザックに詰めて出発、明神・河童橋を経て上高地バスターミナルに9時15分に到着。
上高地12時5分発のバスを予約してあったが、バスセンターの方に1本前の10時40分に変更できるか尋ねると・・可とのこと。
変更して、ザックから着替えを取り出して、CYO-KARUシューズに履き替えて、ザックを置いて外来入浴が出来る上高地アルペンホテルに向かう。外来入浴は受付が9時半~11時半で、9時半過ぎから10時でシャンプーやボディソープでさっぱりと汗と臭いを落として、帰宅用の着替えを着る。帰りのバスや電車で臭うのは良くないですからネ~。
1時間半早く上高地を出発して松本に着く。15分の乗り換え時間の間にみどりの窓口で帰りの名古屋から徳山の指定券の変更をお願いする。7~8人が待っていて間に合うかひやひやしました。
松本で変更できたので名古屋での乗り換え15時~16時でゆっくりと食事出来ました。
生ビールと名古屋膳(手羽唐揚げ・鳥味噌カツ串・せせり土手煮・名古屋コーチン親子丼・ミニきしめん)を食べて、19時半に最寄り駅に着き、次女がお迎えに来てくれていました。
長かった山行はこれで終わりました。台風や危険な岩場への不安などありましたが、天候や日程・内容がベストだったのが幸運でした。